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タイヤ

世界3強の一角 —— ブリヂストンが世界首位を争う

タイヤは世界で仏ミシュラン・日本のブリヂストン・独コンチネンタルの3強が上位を占め、日本が世界首位を争う数少ない分野。 自動車の生産台数に加え、買い替え需要(市販用)と原材料(天然ゴム・原油)価格で業績が動く。 EV 化で「重い車体・静粛性」に対応した高性能タイヤの需要が高まっている。下表は各社の全社連結(すべて 12 月決算)。

各社の全社連結(横断比較)

数値は各社の最新の全社連結(有報ベース)で、当該業界の事業“単独”ではない。 決算期は会社ごとに異なる(最新を含む期: 2025年12月期 前後)。

セグメント別(主戦場/非主戦場)

各社の事業別セグメント売上・利益。この業界の主戦場に当たるセグメントには主戦場を付けています。主戦場が見当たらない会社は、その事業が独立セグメントとして開示されていない(=全社の一部に埋もれている)ことを意味します。

株式会社ブリヂストン主戦場側

セグメント(事業別)売上高営業利益設備投資減価償却セグメント間取引構成比
米州2.11兆円2015億円1440億円1459億円233億円47.8%
日本9936億円1981億円875億円922億円2722億円22.5%
欧州・中東・アフリカ8318億円424億円448億円482億円210億円18.9%
アジア・インド・中国4787億円596億円411億円380億円390億円10.9%
セグメント別の売上高など、有報のセグメント情報注記から抽出(事業別)。構成比は売上高に占める各セグメントの割合(セグメント間取引・調整前)。会計基準やタグ付けにより取得できる科目は会社ごとに異なります。

世界首位を争う最大手。売上の最大は米州で、日本より北米が大きい。セグメントは地域別開示。

横浜ゴム株式会社主戦場側

セグメント(事業別)売上高営業利益設備投資減価償却セグメント間取引構成比
タイヤ主戦場1.12兆円1550億円1031億円598億円12億円91.4%
多角化事業1056億円111億円57億円32億円1億円8.6%
セグメント別の売上高など、有報のセグメント情報注記から抽出(事業別)。構成比は売上高に占める各セグメントの割合(セグメント間取引・調整前)。会計基準やタグ付けにより取得できる科目は会社ごとに異なります。

タイヤが主力。ホース等の多角化事業(MB)も。

住友ゴム工業株式会社主戦場側

セグメント(事業別)売上高営業利益設備投資減価償却セグメント間取引構成比
タイヤ主戦場1.04兆円798億円588億円726億円14億円86.5%
スポーツ1256億円68億円24億円46億円1億円10.4%
産業品・その他378億円42億円15億円14億円14億円3.1%
セグメント別の売上高など、有報のセグメント情報注記から抽出(事業別)。構成比は売上高に占める各セグメントの割合(セグメント間取引・調整前)。会計基準やタグ付けにより取得できる科目は会社ごとに異なります。

タイヤ(ダンロップ/ファルケン)が主力。ゴルフ用品等のスポーツ事業も持つ。

世界の状況

日本の上場企業だけでは業界の全体像は見えない。世界の主要プレイヤーを並べると、 この業界で日本勢がどの位置にいるのかが分かる。棒の長さは規模(売上・総資産・台数など)の目安。

① 世界の大手タイヤメーカー 売上(2025年12月期)

タイヤはブリヂストンとミシュランが事実上の首位争い。日本勢は8社中3社が入り、層の厚さが特徴。 棒は共通通貨(ユーロ)換算での規模の目安。

#プレイヤー売上(原文値)定義
1ブリヂストン日本
¥4兆4,295億
グループ全社(タイヤ単独の開示なし)
2Michelin(仏)
€25,992M
グループ全社(非タイヤ含む)
3Goodyear(米)
$18,280M
グループ全社
4Continental(独・タイヤ部門)
€13,798M
タイヤ部門のみ(グループは €19,676M)
5横浜ゴム日本
¥1兆2,350億
グループ全社(+12.8%)
6住友ゴム工業日本
¥1兆2,071億
グループ全社(−0.4%)
7Pirelli(伊)
€6,776M
グループ全社(実質タイヤ専業)
8Hankook(韓・タイヤ事業)
KRW 10兆3,186億
タイヤ事業のみ(連結は KRW 21兆2,023億)
各社公式決算の原文値。通貨が異なるため厳密な順位ではない(棒と並び順は ECB の 2025 年平均レートによる編集部の概算換算=非公式)。 ブリヂストンとミシュランは概算で約 €26.2bn 対 €25.99bn とほぼ拮抗し、首位は換算レート次第で入れ替わる=「首位争い」が正確。 ブリヂストン・ミシュラン・住友ゴム・横浜ゴムはタイヤ以外を含むグループ売上(ブリヂストンの報告セグメントは地域別でタイヤ単独の開示がない)。 コンチネンタルはタイヤ部門のみ(2025 年に自動車部品部門をスピンオフしており過去のグループ売上とは接続できない)。 ハンコックはタイヤ事業のみ(連結には熱マネジメントの Hanon Systems を含む)。 ※ 2025 年 12 月期に横浜ゴムが住友ゴムを逆転し、日本3位が入れ替わった。 出典: 各社公式決算(決算短信/Annual Report/SEC 提出)(2025年12月期(全社12月決算))

業界の変遷(年表)

いまの勢力図がどう出来上がったのか。主要な出来事を時系列で並べる。各行の「出典」は発表元の一次資料へのリンク。

  1. 1931

    福岡県久留米市に「ブリッヂストンタイヤ株式会社」を設立した。

    出典: ブリヂストン 公式「沿革」
  2. 1988

    ブリヂストンが米国第2位のタイヤメーカー「ファイアストン」を 26 億ドルで買収し子会社化。一気に世界大手へ駆け上がった。

    出典: ブリヂストン 公式「沿革」
  3. 1999

    住友ゴムが米グッドイヤーとタイヤ事業のアライアンス契約を締結(日本・アジアは住友ゴム、北米・欧州はグッドイヤーがダンロップブランドを担う合弁体制)。

    出典: 住友ゴム 公式「成長の軌跡」
  4. 2000

    米 NHTSA がファイアストン製タイヤ約 4,700 万本の欠陥調査を開始し、同社は調査対象のうち 1,440 万本の自主回収を発表した。

    出典: ブリヂストン 公式社史「ブリヂストン物語」第9章第7節
  5. 2001

    ファイアストンがフォードへの約100年続いたタイヤ供給を終了。自主回収問題でブリヂストンは上場以来初の連結中間赤字に転落した。

    出典: ブリヂストン 公式社史「ブリヂストン物語」第10章第1節
  6. 2005-10

    ファイアストンがフォードへ 2 億 4,000 万ドルを支払うことで和解が成立し、5 年に及ぶ対立が終わった。

    出典: ブリヂストン 公式社史「ブリヂストン物語」第10章第1節
  7. 2015-10

    住友ゴムとグッドイヤーのアライアンス・合弁事業の解消がすべて完了。住友ゴムは北米合弁を、グッドイヤーは欧州合弁と日本グッドイヤーを買い取った。

    出典: 住友ゴム ニュースリリース(2015-10-02)
  8. 2023-05

    横浜ゴムがスウェーデンの Trelleborg Wheel Systems(農機・産業車両用タイヤ)の全株式取得を完了した(企業価値 20.7 億ユーロ)。

    出典: 横浜ゴム ニュースリリース(2023-05-02)
  9. 2025-01

    住友ゴムがグッドイヤーから欧州・北米・オセアニアの四輪タイヤ「DUNLOP」商標権等を 5.26 億ドルで取得する契約を締結した。

    出典: 住友ゴム 適時開示(2025-01-08)
  10. 2025-02

    横浜ゴムがグッドイヤーの鉱山・建設車両向けタイヤ(OTR)事業の買収を完了した(対象事業売上 6.78 億ドル)。

    出典: 横浜ゴム ニュースリリース(2025-02-04)

よくある質問

タイヤ業界の主な上場企業はどこですか?

タイヤ業界の主な上場企業には、株式会社ブリヂストン、横浜ゴム株式会社、住友ゴム工業株式会社があります(日本国内の上場企業ベース)。

タイヤ業界の世界の主要プレイヤーはどこですか?

① 世界の大手タイヤメーカー 売上(2025年12月期)によると、ブリヂストン(¥4兆4,295億)、Michelin(仏)(€25,992M)、Goodyear(米)($18,280M)、Continental(独・タイヤ部門)(€13,798M)、横浜ゴム(¥1兆2,350億)が挙げられます。