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建設・ゼネコン

スーパーゼネコン4社が売上2兆円超で並ぶ —— 「建てる」から不動産・インフラ運営へ

ゼネコン(総合建設会社)は、ビル・工場などの建築と、道路・トンネル・ダムなどの土木を請け負う会社。 鹿島・大林組・大成建設・清水建設の4社(スーパーゼネコン)は売上が2兆円を超え、準大手との間に大きな差がある。 工事は完成までに年単位かかることが多く、売上は工事の進み具合に応じて計上される。 近年は請負だけでなく、不動産開発やインフラの運営まで事業を広げる動きが決算に現れている。下表は各社の全社連結。

各社の全社連結(横断比較)

数値は各社の最新の全社連結(有報ベース)で、当該業界の事業“単独”ではない。 決算期は会社ごとに異なる(最新を含む期: 2026年3月期 前後)。

セグメント別(主戦場/非主戦場)

各社の事業別セグメント売上・利益。この業界の主戦場に当たるセグメントには主戦場を付けています。主戦場が見当たらない会社は、その事業が独立セグメントとして開示されていない(=全社の一部に埋もれている)ことを意味します。

鹿島建設株式会社主戦場側

この会社は当該期の収録データに事業別セグメントの売上・利益が含まれていません。

スーパーゼネコン4社で売上最大(3兆673億円・2026年3月期)。

株式会社大林組主戦場側

この会社は当該期の収録データに事業別セグメントの売上・利益が含まれていません。

スーパーゼネコン。売上2兆5,863億円(2026年3月期)。

大成建設株式会社主戦場側

この会社は当該期の収録データに事業別セグメントの売上・利益が含まれていません。

スーパーゼネコン。売上2兆891億円(2026年3月期)。

清水建設株式会社主戦場側

この会社は当該期の収録データに事業別セグメントの売上・利益が含まれていません。

スーパーゼネコン。売上2兆578億円(2026年3月期)。

インフロニア・ホールディングス株式会社主戦場側

セグメント(事業別)売上高営業利益設備投資減価償却セグメント間取引構成比
建築主戦場4977億円222億円—-104億円18億円44.4%
道路舗装主戦場2822億円214億円152億円-137億円70億円25.2%
土木主戦場2650億円261億円—-60億円38億円23.6%
機械395億円19億円43億円-29億円26億円3.5%
インフラ運営374億円-17億円165億円-113億円—3.3%
セグメント別の売上高など、有報のセグメント情報注記から抽出(事業別)。構成比は売上高に占める各セグメントの割合(セグメント間取引・調整前)。会計基準やタグ付けにより取得できる科目は会社ごとに異なります。

建築(4,977億円)・道路舗装(2,822億円)・土木(2,650億円)が柱で、インフラ運営(374億円)も別セグメントとして持つ。

五洋建設株式会社主戦場側

この会社は当該期の収録データに事業別セグメントの売上・利益が含まれていません。

売上7,943億円(2026年3月期)。

戸田建設株式会社主戦場側

セグメント(事業別)売上高営業利益減価償却構成比
Overseas Associate Companies677億円56億円15億円41.4%
Domestic Associate Companies610億円28億円7億円37.4%
Domestic Real Estate Investment And Development Business313億円21億円40億円19.1%
Environment Energy33億円-13億円14億円2.0%
セグメント別の売上高など、有報のセグメント情報注記から抽出(事業別)。構成比は売上高に占める各セグメントの割合(セグメント間取引・調整前)。会計基準やタグ付けにより取得できる科目は会社ごとに異なります。

国内不動産投資開発セグメント(313億円)を開示している。

株式会社熊谷組主戦場側

この会社は当該期の収録データに事業別セグメントの売上・利益が含まれていません。

売上4,877億円(2026年3月期)。

株式会社 安藤・間(呼称:安藤ハザマ)主戦場側

この会社は当該期の収録データに事業別セグメントの売上・利益が含まれていません。

売上4,396億円(2026年3月期)。

西松建設株式会社主戦場側

セグメント(事業別)売上高営業利益減価償却構成比
International Business316億円-24億円1億円55.1%
Asset Value Added Business250億円77億円31億円43.6%
Regional Environmental Solutions Business7億円-8億円7000万円1.3%
セグメント別の売上高など、有報のセグメント情報注記から抽出(事業別)。構成比は売上高に占める各セグメントの割合(セグメント間取引・調整前)。会計基準やタグ付けにより取得できる科目は会社ごとに異なります。

売上3,960億円(2026年3月期)。

世界の状況

日本の上場企業だけでは業界の全体像は見えない。世界の主要プレイヤーを並べると、 この業界で日本勢がどの位置にいるのかが分かる。棒の長さは規模(売上・総資産・台数など)の目安。

① 日本のスーパーゼネコン4社と海外大手の売上(各社公表の原文値)

日本のスーパーゼネコン4社の連結売上高と、中国・欧州の建設大手の売上を、各社が公表した数字そのままで並べました。通貨も決算期も違うため、換算も順位付けもしていません。

#プレイヤー売上(原文値)決算期
1鹿島建設(1812)日本
3,067,275百万円
2026年3月期・連結売上高(前期比+5.3%)
2大林組(1802)日本
2,586,258百万円
2026年3月期・連結売上高(前期比△0.2%)
3大成建設(1801)日本
2,089,091百万円
2026年3月期・連結売上高(前期比△3.0%)
4清水建設(1803)日本
2,057,802百万円
2026年3月期・連結売上高(前期比+5.8%)
5中国建築(China State Construction Engineering)
人民元 2,082,141,811千元
2025年12月期・営業収入(前期比-4.8%)
6中国交通建設(China Communications Construction)
人民元 726,636百万元
2025年12月期・Revenue(前期比-5.4%)
7VINCI(フランス)
74,599百万ユーロ
2025年12月期・Revenue(前期比+4.2%)
8ACS(スペイン)
49,848百万ユーロ
2025年12月期・Sales(前期比+19.7%)
9HOCHTIEF(ドイツ)
38,236.5百万ユーロ
2025年12月期・Sales(前期比+14.8%)
10Bouygues(フランス)
56,877百万ユーロ
2025年12月期・Sales(前期比+0.2%)
並び順は日本→海外の順で、順位ではありません。通貨(円・人民元・ユーロ)、決算期(日本は3月期、海外は12月期)、売上の定義が揃わないため換算しません。 日本4社は連結売上高です。VINCI はコンセッション子会社の工事売上772百万ユーロを除いた値で、同社が併記する Total revenue は75,372百万ユーロです。 VINCI・ACS・Bouygues は建設以外(コンセッション、エネルギー、サービス、通信・メディア等)を含むグループ全体の売上です。 ACS の自社リリースは事業区分に Hochtief E&C を含めて記載しているため、ACS と HOCHTIEF は重複して含まれている可能性があります(連結関係は原文で未確認)。 中国建築は上海上場の年次報告書(人民元・千元単位)です。 出典: 各社の決算短信(東証 TDnet)・年次報告書・決算プレスリリース・HKEX 開示

② 国内の建設投資額の推移(国土交通省・年度)

国土交通省が、国内の全建設活動を出来高ベースで推計した建設投資額(名目値)です。2023年度は実績、2024年度は国交省表の「見込み」表記、2025年度は見込み、2026年度は見通しです。

#プレイヤー建設投資額(名目)年度
12007年度
48兆円
図中の丸め値
22010年度
42兆円
図中の丸め値
32014年度
47兆円
図中の丸め値(2015年度分から建築補修投資を計上)
42015年度
57兆円
図中の丸め値(建築補修(改装・改修)投資を含む)
52020年度
63兆円
図中の丸め値
62023年度
71兆8,547億円
実績
72024年度
74兆1,700億円
見込み(前年度比+3.2%)
82025年度
79兆1,800億円
見込み(前年度比+6.8%)
92026年度
81兆4,700億円
見通し(2025年度比+2.9%)
2015年度分から建築補修(改装・改修)投資額を計上しているため、2014年度以前と2015年度以降は同じ定義ではありません。 2026年度の伸び率は、令和8年1月23日閣議決定の経済見通しと令和8年7月30日の内閣府年央試算の指標から算定されています。 見込み・見通しの額は四捨五入で100億円単位です。 出典: 国土交通省 総合政策局 情報政策課 建設経済統計調査室「令和8年度(2026年度)建設投資見通し」(令和8年8月31日公表)

業界の変遷(年表)

いまの勢力図がどう出来上がったのか。主要な出来事を時系列で並べる。各行の「出典」は発表元の一次資料へのリンク。

  1. 1992

    国土交通省の資料は、建設投資額(名目)について、ピーク時の1992年度を約84兆円(図中は84.0兆円)、2010年度を約41兆円と記している。

    出典: 国土交通省「建設産業をめぐる現状と課題」資料1(2017年度を見通しとする版)p.1
  2. 2000-11

    公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律(入札契約適正化法)が公布された(平成12年11月27日)。条文は、入札・契約からの談合その他の不正行為の排除の徹底を基本事項に掲げ、第二章〜第四章などは平成13年4月1日から施行と定める。

    出典: 国土交通省掲載の法律条文 PDF(公布日・第3条・附則第1条)
  3. 2006-01

    平成17年改正の独占禁止法が施行された(平成17年4月20日成立、同27日公布、平成18年1月4日施行)。課徴金算定率の引上げと課徴金減免制度の導入を含む。

    出典: 公正取引委員会 平成17年度年次報告 第1 独占禁止法の改正
  4. 2011-07

    東日本大震災(2011年3月11日発災)を受け、政府が「東日本大震災からの復興の基本方針」(平成23年7月29日)を決定。復興期間は10年、復興需要が高まる当初5年を「集中復興期間」とし、同期間の施策・事業規模は国・地方(公費分)で少なくとも19兆円程度と見込んだ。

    出典: 復興庁「復興政策10年間の振り返り」2章4節 予算・税制
  5. 2013-04

    安藤建設株式会社と株式会社間組が合併し、株式会社安藤・間が発足した(2013年4月1日付の同社発表あり)。

    出典: 安藤ハザマ 公式沿革/「株式会社 安藤・間の発足にあたり」(2013.04.01)
  6. 2014

    品確法と建設業法・入契法が一体で改正された(担い手3法)。予定価格の適正な設定、歩切りの根絶、ダンピング対策の強化などを盛り込んだ。

    出典: 国土交通省「新・担い手3法」ページ
  7. 2019-11

    新しい国立競技場が竣工した(令和元年11月30日)。日本スポーツ振興センターは、同日正午に共同企業体(大成建設・梓設計・隈研吾建築都市設計事務所)から関係書類や鍵等の引き渡しを受けたと発表した。スポーツ庁は着工を平成28年12月と記す。

    出典: 日本スポーツ振興センター「新しい国立競技場の竣工について」/スポーツ庁(文部科学省)
  8. 2020-12

    公正取引委員会が、JR東海発注のリニア中央新幹線 品川駅・名古屋駅新設工事(地下開削工法)の指名競争見積に関し、大林組・清水建設・鹿島建設・大成建設の4社に排除措置命令を出した。課徴金納付命令は大林組31億1839万円、清水建設12億331万円(合計43億2170万円)。鹿島建設・大成建設は課徴金納付命令の対象外(工事を受注していないため)。

    出典: 公正取引委員会 報道発表(令和2年12月22日)
  9. 2021-10

    インフロニア・ホールディングス株式会社が、共同株式移転により、前田建設工業・前田道路・前田製作所の完全親会社として設立された(2021年10月1日)。

    出典: インフロニア・ホールディングス「設立に関するお知らせ」(2021.10.01)
  10. 2024-04

    建設業に時間外労働の上限規制が適用された。36協定の限度として、原則、月45時間・年360時間が上限となった。

    出典: 国土交通白書2025 第1節 ■1 直面する課題
  11. 2024-06

    建設業法・入契法の改正法(令和6年法律第49号)が公布された(令和6年6月14日)。柱は処遇改善、資材高騰による労務費へのしわ寄せ防止、働き方改革と生産性向上。施行は3段階で、令和6年9月1日、同12月13日、以降は期日を定める予定。

    出典: 国土交通省「建設業法・入契法改正(令和6年法律第49号)について」
  12. 2025-09

    大成建設が東洋建設(1890)株式の公開買付けを2025年9月24日に終了した(応募58,305,532株、買付予定数の下限33,035,700株以上で成立)。9月30日付で東洋建設が大成建設の連結子会社となる予定と開示した。

    出典: 大成建設「東洋建設株式会社に対する公開買付けの結果及び子会社の異動に関するお知らせ」(2025.09.25)
  13. 2026-03

    令和8年3月適用の公共工事設計労務単価は、全国全職種単純平均で前年度比4.5%の引上げ。平成25年度の改定以降14年連続の引上げと国土交通省が記す。全国全職種加重平均値は25,834円。

    出典: 国土交通省 報道発表(令和8年2月17日)

よくある質問

建設・ゼネコン業界の主な上場企業はどこですか?

建設・ゼネコン業界の主な上場企業には、鹿島建設株式会社、株式会社大林組、大成建設株式会社、清水建設株式会社、インフロニア・ホールディングス株式会社、五洋建設株式会社、戸田建設株式会社、株式会社熊谷組、株式会社 安藤・間(呼称:安藤ハザマ)、西松建設株式会社があります(日本国内の上場企業ベース)。

建設・ゼネコン業界の世界の主要プレイヤーはどこですか?

① 日本のスーパーゼネコン4社と海外大手の売上(各社公表の原文値)によると、鹿島建設(1812)(3,067,275百万円)、大林組(1802)(2,586,258百万円)、大成建設(1801)(2,089,091百万円)、清水建設(1803)(2,057,802百万円)、中国建築(China State Construction Engineering)(人民元 2,082,141,811千元)が挙げられます。