稲畑産業は、持分法適用関連会社だったアルバック成膜株式会社の株式65%を株式会社アルバックから追加取得し、完全子会社化すると発表した。取得価額は49億円で、出資比率は35%から100%となる。あわせて、アルバック成膜傘下の台灣成膜光電股份有限公司、愛発科成膜技術(合肥)有限公司、株式会社ファインサーフェス技術の3社も完全子会社化する。
アルバック成膜は1979年にアルバックの成膜事業部門から独立した会社で、半導体やフラットパネルディスプレイ(FPD)向けマスクブランクスの総合メーカー。ガラス加工から完成品まで一貫生産できる企業は世界でも数社にとどまる。稲畑産業は1987年から資本参加し、長年取引関係を築いてきた。2026年6月期の単体業績は売上高89.2億円、営業利益10.76億円、純利益10.1億円で、傘下4社の単純合算では売上高154.51億円、営業利益22.31億円となっている。
今回の子会社化は、中期経営計画「New Challenge 2026」が掲げる「投資の積極化による収益拡大」の一環で、半導体・電子部品関連を重点領域の一つに位置づけている。半導体向けマスクブランクスは市場の長期的な成長が見込まれ、FPD向けについてはOLED化に伴う高付加価値化が期待される分野とされる。
稲畑産業は今後、国内・中国・台湾の3拠点を活用してアルバック成膜グループの収益最大化を図るとともに、半導体関連商材の取扱拡大や技術・商権獲得を目的としたM&Aを含め、半導体関連ビジネスの拡大を加速する方針としている。