アルバックは10月27日、連結子会社であるアルバック成膜株式会社の保有株式全てを、合弁相手の稲畑産業に譲渡することを取締役会で決議した。譲渡額は49億円で、株式譲渡契約は10月30日に締結、実行は2026年12月18日を予定している。これにより、アルバック成膜の子会社である台灣成膜光電股份有限公司、愛発科成膜技術(合肥)有限公司も連結子会社から除外され、非連結子会社の株式会社ファインサーフェス技術も同様に除外される。
アルバック成膜は、半導体やフラットパネルディスプレイ向けマスクブランクスの製造・販売、石英基板の加工事業を手掛け、アルバックが65.0%、稲畑産業が35.0%の株式を保有する合弁会社だった。今回の譲渡により、アルバックの保有分がすべて稲畑産業に移り、同社の完全子会社となる。
背景には、アルバックが2025年8月に公表した中長期経営計画「Value Up Plan」がある。同計画では半導体・電子分野を中心とした事業ポートフォリオ変革と経営資源の最適化を進める方針を示しており、今回の譲渡もその一環。稲畑産業は長年アルバック成膜の販売活動や事業運営に関与し、顧客基盤や販売網、調達機能を有していることから、製造・技術基盤と一体的に活用することで成膜グループの事業価値向上が期待されるとしている。
アルバックは今回の譲渡で浮いた経営資源を、半導体・電子分野を中心とした成長領域に重点配分する方針を示している。2027年6月期の連結業績への影響は軽微としており、今後、開示すべき事項が生じた場合は速やかに知らせるとしている。